Actionability サマリーレポート


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本サイトでは重要性の高いと思われる項目を中心に日本語訳を進め、それを多くの方々に利用していただけるよう発信する遺伝情報サイトです。このサイトは全国遺伝子医療部門連絡会議の支援を受け運営されています。

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Actionability Summary Reportについて


Actionability Summary Report(ASR)は,米国NIH資本による,遺伝医療に関する総合ナレッジベースClinGen (https://clinicalgenome.org/)のワーキンググループの一つで,エビデンスに基づいて遺伝性疾患の予防可能性,治療可能性についてスコアリングをしているActionability Working Group(AWG)により作成されています.
ASRは,網羅的遺伝子解析によって遺伝性疾患の病的バリアントが検出された際,その病的バリアントによって引き起こされうる症状と,それに対して実施可能な対応(治療,予防,サーベイランス)のペアについて,

1.症状の重症度
2.症状の浸透率とそのエビデンス
3.介入の有効性とそのエビデンス
4.介入の程度とリスク
に関する,エビデンスを収集・要約し,それに基づいて半定量的なスコアを設定しています.スコアは,各項目0~3点,エビデンスレベルはA~D,Nの5段階で設定されます(表).最終的に,4項目の合計点とエビデンスレベルを併記したスコアが示されます.合計スコアが高い(12点満点)ほど,総合的なActionabilityは高いと考えられ ます.
 例) 重症度3,浸透率2(エビデンスB),有効性3(エビデンスA),程度とリスク3の場合:11BA

ASR作成の詳細は下記解説をご覧下さい.
・Hunter JE, Irving SA, Biesecker LG, Buchanan A, Jensen B, Lee K, Martin CL, Milko L, Muessig K, Niehaus AD, O’Daniel J, Piper MA, Ramos EM, Schully SD, Scott AF, Slavotinek A, Sobreira A, Strande N, Weaver M, Webber EM, Williams MS, Berg JS, Evans JP, Goddard KAB. A standardized, evidence-based protocol to assess clinical actionability of genetic disorders associated with genomic variation. Genet Med 2016 Dec;18(12):1258-1268. PMCID: PMC5085884
・Berg JS, Foreman AK, O'Daniel JM, Booker JK, Boshe L, Carey T, Crooks KR, Jensen BC, Juengst ET, Lee K, Nelson DK, Powell BC, Powell CM, Roche MI, Skrzynia C, Strande NT, Weck KE, Wilhelmsen K, Evans JP. A semiquantitative metric for evaluating clinical actionability of incidental or secondary findings from genome-scale sequencing. Genet Med 2016 May;18(5):467-75. PMCID: PMC4752935

表1.ASRの半定量スコア

項目 スコアの定義 エビデンスレベル
重症度

3:突然死をきたしうる
2:死亡あるいは重度の障害の可能性
1:中等度の障害
0:障害がないか最低限

浸透率

3:40%以上
2:5-39%
1:1-4%
0:1%未満もしくは不明

A:強力なエビデンスあり
B:中等度のエビデンスあり
C:最低限のエビデンスあり
D:エビデンスに乏しい
N:系統的ではないもしくは専門家の意見

介入の有効性

3:非常に有効
2:中等度の有効性
1:最小限の有効性
0:無効あるいは介入データなし
IN*:無効あるいは介入データなし

A:強力なエビデンスあり
B:中等度のエビデンスあり
C:最低限のエビデンスあり
D:エビデンスに乏しい
N:系統的ではないもしくは専門家の意見

介入の程度とリスク

3:低リスク/医療的に受容可能/低度侵襲
2:中等度に受容可能/リスク/集中的介入
1:より高いリスク/低受容度/強度の介入
0:高リスク/低受容度/集中的介入もしくは無介入

Actionability サマリーレポート日本版について


Actionability サマリーレポート日本版は,AMED小杉班「医療現場でのゲノム情報の適切な開示のための体制整備に関する研究」および厚労科研小杉班「国民が安心してゲノム医療を受けるための社会実現に向けた倫理社会的課題抽出と社会環境整備」の一環として組織されたAWG-Japan(AWG-J)によって作成され,遺伝子診療部門連絡会議が管理・運営しています.

Actionability サマリーレポート日本版(ASR-J)は,下記の手順で作成しています.
1.ASRが作成したサマリーレポートを和訳
2.日本におけるエビデンスを収集し,加筆・修正
3.日本の当該領域の専門家によるレビュー,加筆・修正
4.AWG-Jコアメンバーによる最終チェック

 ASR-Jの半定量的スコアには,ASRの4項目に追加して「介入のアクセス性」をA~Dの4段階で付け加えています(表2).

表1.ASRの半定量スコア

項目 レベルの定義
アクセス性

A:プライマリケアのレベルで提供可能
B:特定機能病院のレベルで提供可能
C:高度専門病院でのみ提供可能
D:本邦未実施


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