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日本版作成協力者:西垣昌和 多田隼人 

家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体 サマリーレポート


結果/介入 重症度 浸透率 有効性 介入の程度
とリスク
アクセス性 スコア
臨床的心血管イベント/LDL-Cの適正レベル維持のための脂質低減治療 2 3C 2B 3 A 10CB-A

状態:家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体 遺伝子:LDLR, APOB, PCSK9
項目 エビデンスに関する説明 参考文献
1.病的アレルを有する人の健康への影響
遺伝性疾患の有病率 ヘテロ接合型の家族性高コレステロール血症(HeFH)の有病率は, 1/200~500と推定されているが,1/67~1/1000と幅広く,特定の民族集団(例:フランス系カナダ人,南アフリカ人,レバノン人)では高い有病率を示す.日本人のホモ接合体の頻度から推定したヘテロ接合体の頻度は1/208とされる.遺伝子と臨床徴候に基づく現在の診断基準で一般集団を評価した研究では1/200,遺伝学的に確定された例は1/244とされている.HeFH患者は,全世界で1400万~3400万人と推定される. 1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,
13,14,15,16, J1
臨床像(症候/症状) HeFHは,生涯にわたるLDL-C高値(350-550 mg/dL)を示す.FHの徴候は,長期にわたる高LDL-C状態への曝露に起因する心臓,脳,末梢のアテローム性動脈硬化によって生じる.動脈硬化によって,冠動脈疾患(CAD)をはじめとする,心血管疾患(CVD)のリスクが上昇する.虚血症状は血流障害によって生じるが,心筋梗塞(MI)や心臓突然死といった急性症状が初発症状であることもある.脳卒中の発症はCVDと比較するとまれである.その他の症状として,角膜輪,黄色腫といった,眼,肘・手・膝・足の腱に生じるコレステロール沈着症状がある. 1,4,5,7,8,9,
10,11,15,16,17,
18,19,20
自然歴(重要なサブグループおよび生存/回復) FH患者のLDL-Cレベルの上昇は乳児期からみられ,小児期から進行性の動脈硬化症に,成人期には早期CVDになるリスクが高い.アテローム性動脈硬化症による合併症は50歳以上で最もよくみられるが,病態生理学的にはそのプロセスは小児期にはすでに始まっており,高血圧,糖尿病,喫煙,肥満,貧しい食生活,運動不足などの危険因子の影響を受ける.FH小児では,12歳までに頸動脈内膜の著しい肥厚を有し(日本人男性FHでは10歳台、日本人女性FHでは20歳台で頸動脈硬化を呈する),18歳までに冠動脈狭窄を生じる(日本人男性FHでは20歳台、日本人女性FHでは30歳台で頸動脈硬化を呈する).FH患者の自然歴研究では,男性の50%,女性の25%が50歳までに臨床的CVDを発症するが,最大10%は40歳までに重度の早期CVDを発症する可能性がある. HeFH患者に最初の冠動脈イベントが生じるのは平均42歳で,一般集団より20歳若い.スタチン療法によって,10年間の治療で心血管系(CV)イベントの発生率が一般集団と同等になるようになった。腱黄色腫を有するHeFH患者は,黄色腫のないFH患者に比べてCVDのリスクが高い(オッズ比[OR]:3.20,95%CI:2.12~4.82)。 1,4,7,8,9,10,
11,12,13,14,15,
16,18,19,20,21,
22, J2, J3
2. 予防的介入の効果
患者の管理 アメリカ臨床遺伝/ゲノム学会は,APOB,LDLR, PCSK9の病的バリアントが二次的所見として同定された場合の臨床的意思決定のためのACTシートを作成している.
https://www.acmg.net/PDFLibrary/Familial-Hypercholesterolemia.pdf
動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の危険因子である性,年齢,HDL-C,高血圧,喫煙,リポタンパク(a),糖尿病の評価をする必要がある.一般集団を対象としたリスクモデル(Framingham Risk Score, Pooled Cohort Equation, European SCORE)は,FH患者のリスクを過小評価する可能性がある.成人のFH患者がASCVDリスクの層別化を必要とする場合には,FH患者の年齢,HDL-C,性,高血圧,喫煙を用いたMontreal-FH-SCORE(MFHS)が使用可能である.718名のFH患者を対象に実施したMFHSの妥当性検証研究では,MFHS高スコア群は低スコア群と比較して心血管イベントが8.8倍(95%CI: 5.8-13.3)に有意に増加することが示されている.(Tier1) 5
年齢,心血管リスク因子,心理社会的・社会経済的因子,個人および家族の嗜好を考慮した,個別化された薬物療計画について,患者・家族と意思決定過程を共有する必要がある. (Tier 1) 5,14
FH患者に対する治療は,計算上の心血管リスクの大きさに関わらず,LDL-C濃度をベースラインから少なくとも半減させることを目的とした強化スタチン療法が第一選択とされるべきである.スタチン療法は,8-12歳までに開始することが推奨されるが,8-12歳未満であっても,ハイリスクを示す家族歴や,ハイリスク状態,複数のリスク因子を有する場合には,導入を検討する.小児を対象としたLDL-Cの目標レベル設定は確立されていないが,成人においては,ベースラインから最低50%の減少を目標とする.スタチン療法は生涯継続する.6つの研究をもとしたメタアナリシス(HeFH小児669名)では,スタチン療法は 48週間のフォローアップ期間中にプラセボと比較して32.2%(95%CI: 29.4-33.9)LDL-C値を低下させると推定されている.FH成人に対するスタチン療法の効果をプラセボと比較した試験はないが,非FH患者を対象とした高-中程度の質のRCTでは,強化スタチン療法は非致死的な心筋梗塞リスクを低下することが示されている(RR: 0.46,95% CI: 0.37-0.59).また,5年全死亡リスク(RR: 0.90, 95% CI: 0.80-1.00),心血管疾患による死亡リスク (RR: 0.73, 95% CI: 0.61-0.88), 脳卒中リスク(RR: 0.80, 95% CI: 0.70-0.91)に小さな減少効果を示すが,いずれも臨床的な意義には乏しい(Tier1)  13,14,22,23,24
4つの観察研究のメタアナリシスによると,スタチン療法が一般的になる以前(1987年以前)のHeFH患者は,一般集団と比較して有意に高い脳卒中リスクを示していたが,(OR: 7.66, 95% CI: 6.06-9.68, p<0.01),スタチン療法が一般的になって以降は,オッズ比は有意に低くなった(OR: 0.25, 95% CI: 0.18-0.36, p<0.01). (Tier1)  4
エゼチミブ単剤療法もしくはスタチン治療との併用療法は,スタチン療法が禁忌もしくは忍容性低下,スタチン単剤ではLDL-Cのコントロールが不良なHeFH患者への治療の選択肢となる.10-17歳の248名を対象にしたRCTでは,エゼチミブとシンバスタチンの併用療法は,シンバスタチン単剤療法と比較して有意にLDL-Cレベルを減少させた(49.5% vs 34.4%,p<0.01).50例のHoFH小児と成人患者を対象にしたRCTにおいて,エゼチミブとスタチンの併用療法はスタチン単剤療法と比較して有意にLDL-Cレベルを低下させた(20.7% vs 6.7%, p<0.01).しかし,FH患者に対するエゼチミブの臨床アウトカムを評価した臨床試験の報告はない.FH患者ではない対象とした研究として,エゼチミブ+インバスタチン併用療法とシンバスタチン単剤療法の効果を,状態の安定した急性冠症候群患者18,144人において比較したRCTがある.このRCTでは,6年経過時点での主エンドポイント(心血管疾患死,冠動脈イベント,非致死的脳卒中の複合エンドポイント)の相対リスクが併用療法において6.4%減少した (HR: 0.94, 95% CI: 0.89-0.99).(Tier1) 13,14,22,23,25
HeFHが遺伝学的に確定し,脂質低下療法(スタチン単独42%、スタチン・エゼチミブ併用43%,スタチン・エゼチミブ・PCSK9阻害薬併用13%)を受けている成人患者258名の後ろ向き研究によると,追跡期間中(中央値13年)のLDL-C値がASCVDイベントと直接関連していることが明らかになった.脂質低下療法開始からASCVD未発症累積生存期間の推定値は,LDL-C値が最も高い四分位の患者では25.7年であったのに対し,最も低い四分位の患者では34.8年であった(p=0.001).LDL-C値の四分位が高い群ほど追跡期間中のASCVDイベントの発生頻度が高くなっていた(p<0.001).さらに,脂質低下療法を早期に開始することが,ASCVDイベントの予防と関連していた.(Tier5) 26
スタチンまたはエゼチミブが禁忌あるいは不耐性であるFH患者に対しては,胆汁酸吸着剤(レジン)やフィブラート系薬剤による治療を検討すべきである.複数のRCTにおいて,胆汁酸吸着材(6RCT,FH成人患者248名,小児患者214名))とフィブラート系薬剤(3RCT,FH成人患者208名と小児患者14名)は,スタチン療法と同等のLDL-Cおよび総コレステロールの低下が認められている(Tier1) 14
PCSK9阻害剤は,単剤療法もしくはスタチンやエゼチミブとの併用療法として,特にスタチンが禁忌とされているHeFH患者,スタチン単剤療法またはスタチン/エゼチミブ併用療法でLDL-CをコントロールできないHeFH患者にに対して検討されうる。(Tier 1) 22,23
FH患者(HeFH患者1826例,HoFH患者49例)を対象としたRCT8件のプール解析では,PCSK9抗体療法はプラセボと比較して24週までの平均LDL-C値を48.5%(95%CI:43.9-53.2%;p<0.001)減少させた.FHのタイプ別に層別化すると,LDL-CはHeFHで51.0%(95%CI:46.5-55.6%;p<0.0001)、HoFHで31.0%(95%CI:28.0-34.0%;p<0.0001)減少した。(Tier 1) 27
スタチンを投与された成人45,539人(主に非FH患者;平均追跡期間85.5週)を対象とした35のRCTのメタ解析では,PCSK9阻害薬を投与しなかった場合と比較して、PCSK9阻害薬の投与は次のイベントの発生率の低下と関連していた:心筋梗塞(3.3% vs 3.6%,OR:0.72,95%CI:0.64-0.81),脳卒中(1.0% vs 1.4%,OR:0.80,95%CI:0.67-0.96),冠動脈血行再建術(4.2% vs 5.8%,OR:0.78,95%CI:0.71-0.86).総死亡率や心血管系死亡率には有意な変化は認められなかった.FH患者を対象とした研究についての個別の解析はなされていないが,FH患者を対象とした研究(RCT8件.HeFH 1391人,HoFH 49人)では,非FH患者を対象とした研究と比較して心血管系のエンドポイントに有意な差は認められなかった.(Tier 1) 28
PCSK9阻害薬で治療された患者では,まれな抗薬物抗体が報告されているが,長期的な治療効果への影響は明らかにされていない。(Tier 2) 1
FH成人の診療においては,CHDの既往または疑い,早発性CHDの家族歴, 2つ以上の他のCVリスク因子に基づいて,冠動脈イベントのリスクが非常に高いと評価された場合には, FHと循環器領域の専門家に紹介するべきである.理想的には, FHを有する小児は,FHの専門知識を有する医療チーム(糖尿病・内分泌学を専門とする小児科医,脂質専門医,遺伝学者,栄養士,心理学者)によって、小児に特化した環境で管理されるべきである.(Tier2) 7,10,14,29,30,
31,32
診断時には既にCVDが存在している可能性があるため, ベースラインの心電図(ECG)を含む循環器の精密検査の適応となる. (Tier 1) 13,14
医学的管理の一環として,栄養指導,運動指導,節酒,ストレス管理,体重減少,血圧管理,血糖管理等の生活習慣指導がガイドラインに沿って実施されるべきである.ただし,これらは抗脂質薬物療法の代替療法ではない.生活習慣指導の目的はLDL-Cを低下させることではなく,心血管保護作用を得ることである.しかし,生活習慣指導がFH成人の臨床アウトカムを向上するというエビデンスは示されていない.(Tier2) 5,7,9,10,12,
13,14,15,16,19,
21,32,33,34,35,
36,37,38
食事療法は2歳以降に開始できるが,その際には小児と青年を専門とする食事療法指導者や栄養士の監督の下で行う必要がある。植物性スタノールおよびステロールを含む食品を食事に加えてもよいが,効果を得るためには一貫して摂取しなければならない.システマティックレビュー(6つのRCT、124人のHeFH患者)と3つの後発のRCT(全年齢のFH患者18-42人,追跡期間4-12週間)では、植物ステロールとスタノールを濃縮した食品を摂取したFHの子供と成人の両方で、LDL-Cが0.48-0.69mmol/l(9.2-10.2%)の有意な減少がしめされた。(Tier 2) 5,9,10,11,14,
15,16,21,31,32,
33,34,36,37,38
挙児希望がある患者への妊娠前のカウンセリングや,妊娠中の患者とのケア計画の共同立案は,循環器専門医,脂質専門医,産科専門医を交えて実施する.特に,大動脈硬化と除外するためのCHDリスク評価は重要である. (Tier2) 14,32,34,38
サーベイランス 全てのFH患者は,少なくとも1年毎の定期的フォローアップを受けるべきであるフォローアップには,家族歴の更新,家系内のCHDの状態の変化,CHD関連症状の評価,喫煙状況,空腹時脂質値,薬物療法についての相談,治療の副作用の可能性,生活習慣や脂質低下療法の変更の必要性に関する評価が含まれる。小児では,体重,成長,発達状況についても評価する必要がある。(Tier 2) 6,9,14,19,33
回避すべき事項 FH患者はCHDのリスクが極めて高いため,禁煙を勧めるべきである.FH患者では,LDL-Cの異化が遅いためLDL-Cが酸化されやすい.喫煙者では,FHでCADを有する小児と成人では,フローメディエーターによる拡張は,非喫煙者と比較して有意に減少もしくは消失していた(p<0.001).(Tier2) 5,7,9,10,11,
12,14,15,16,
33,35,38,39
ニキビ治療に使用されるイソトレチノインは, 血栓症および心血管リスクを増加させるため,未治療のHeFH患者では避けるべきである。(Tier2) 21
3. 健康危害が生じる可能性
遺伝形式 常染色体共優性
遺伝子変異(病的バリアント)の頻度 米国で実施された50,762人を対象とした集団スクリーニングでは,256人に一人にFHに関連する病的バリアントが検出された.しかし,このスクリーニングは単一の医療システムに基づく集団でおこなわれたため,過大評価となっている可能性がある.(Tier3) 40
ほとんどの研究では,臨床的に確定的または可能性のあるHeFH患者における検出可能な病原性バリアントの頻度は40~80%とされている.(Tier 3) 1,5
浸透率 スタチン療法が登場する以前に実施された,臨床基準に基づいて選択された集団では,未治療の男性は50歳までに致死的または非致死的な冠動脈イベントのリスクが50%,女性は60歳までに30%のリスクがあるとされている。(Tier 3) 8,14
LDLR遺伝子病的バリアントの79%は,高コレステロールの表現型を示す可能性が高い.(Tier3) 38
APOB遺伝子病的バリアントのヘテロ接合体を持つ患者では,不完全浸透が認められる.(Tier 3) 8
最近の所見では、LDLR病的バリアントヘテロ接合型を有する者の73%のみがLDL-C>130mg/dLを示し,従来の知見よりも低い浸透率が示唆されている。(Tier3) 8
PCSK9の一部の病的バリアントでは最大90%の浸透率を認めるが,その他のPCSK9病的バリアントの浸透率はほとんど不明である。(Tier 3) 8
FH関連病的バリアント保有者集団を対象に,米国でスクリーニング研究が実施されている.この研究では,病的バリアントに関する情報は用いずに,Dutch Lipid Clinic Criteriaに基づいてFHと診断されるかどうかを検討した.キャリアのうち,definite FHは7.4%, probable FHは16.3%,possible FHは31.6%であった.残りの44.7%はFHと診断される可能性が低い症例であった.(Tier 3) 40
相対リスク 4件の後ろ向き観察研究のメタアナリシスでは、スタチン療法が登場する以前(1987年以前と定義)は,HeFH患者では一般集団と比較して脳卒中のリスクが高いが(HeFH患者629人の2件の研究;OR=7.66、95%CI:6.06-9.68),スタチン療法の一般化後ではHeFH患者では脳卒中のリスクが低い(HeFH患者2745人の2件の研究;OR=0.25、95%CI:0.18-0.36)と推定された。(Tier 1) 4
6件の横断研究および前向きコホート研究(最低追跡期間4年)のメタアナリシスでは,HeFHは一般集団と比較して末梢動脈疾患(PAD)のリスクが高いことが明らかになった(成人111,030人の3件の研究;OR:3.59、95%CI:1.30-9.89)が,遺伝学的にHeFHを確定している2件の研究に限定した場合,この関連は有意ではなかった(OR=2.96、95%CI:0.68-12.88)。 17
デンマークで実施されたFH患者(臨床基準による診断)を非FH患者と比較した研究では,脂質低下療法を受けた対象と受けていない対象では,CADのオッズ比はそれぞれ10.3(95%CI:7.8-13.8)と13.2(95%CI:10.0-17.4)であった.(Tier 1) 20
12件の観察研究(N=26,025)の解析では,LDL-Cが高く(?190mg/dl),FH病的バリアントを有さない人は,LDL-Cが高くない人に比べてCADのリスクが6倍(OR:6.0、95%CI:5.2-6.9)高かった.LDL-Cが高く,FH病的バリアントがある人に限定すると,22倍のリスク上昇があった(OR:22.3、95%CI:10.7~53.2)。(Tier 3) 5,8
米国のスクリーニング研究では,FH病的バリアントを有する患者はCAD(OR:2.6,95%CI:2.0-3.5)と早期CAD(OR:3.7,95%CI:2.6-5.2)のリスクが高かった。(Tier 3) 5
FHの原因となる病的バリアントを持つ人は、脂質が正常の人と比較して,ASCVDのリスクが5~22倍に増加する。(Tier 3) 1,3,16,31
20~39歳のFH患者の心血管疾患関連死亡率は,同一の健常集団と比較して最大100倍になる可能性がある.(Tier 3) 3
HeFHがdefiniteまたはprobableである人のCHDリスクは,少なくとも10倍に増加すると推定される.(Tier 3) 1
Simon Broome Registryのスタチン療法登場前後を合わせたデータでは,40~59歳の年齢層にけるCHDのリスクは,男性で4倍,女性では5倍である.(Tier 2) 14
表現度 FH患者におけるCADの発症年齢と進行速度には大きなばらつきがある.(Tier 3) 11
FH患者の大動脈石灰化は,遺伝子量効果および年齢依存的に生じる.(Tier 4) 5
FH患者における虚血性心疾患の発症もばらつきがあり,40歳までの若年発症が最大10%ある一方で,老年期に至るまで心血管系疾患を生じない例も少数存在する.(Tier4) 9
FH患者における病原性遺伝子変異の存在は, CADのオッズ比3~4倍と関連する. J4
4. 介入の性質(主効果以外の影響)
介入の性質 HoFHへの介入として,侵襲的/非侵襲的画像検査,臨床的モニタリング,薬物療法が挙げられる.スタチンは一般に忍容性が高い。標準用量でも副作用はまれであるが,肝酵素の上昇,筋肉症状(最も重篤なものは横紋筋融解症で,致命的となる場合がある),新規発症糖尿病,胎児の催奇形性,および性的・身体的成熟への影響などがある.約800人のFH小児患者を対象としたスタチン療法の最近のシステマティックレビューとメタアナリシスでは,有害事象の発生,性的発達,筋毒性,肝毒性について,スタチン群とプラセボ群の間に統計的に有意な差は認められなかった.スタチン群の成長促進はわずかであった。
エゼチミブ単剤療法による有害反応として,消化器症状(例:腹痛)や倦怠感があるが,通常は軽度で一過性である.スタチンと併用した場合には,肝酵素の上昇,頭痛,筋肉痛が生じることがある.
皮下投与のPCSK9阻害薬の臨床試験では,プラセボ投与群と比較して有害事象の頻度に有意な差はないことが示されている.PCSK9阻害薬の副作用で最も多く報告されているのは,注射部位のかゆみとインフルエンザ様症状である.
胆汁酸塩の副作用としては,アドヒアランスに大きく影響する消化器系(腹部膨満感,吐き気,下痢,便秘),脂溶性ビタミン(A、D、E)や一部の薬剤の吸収不良などがある.
1,12,13,14,23
25,27,28,38,41,
42
5. 推奨されるケアにおいて,発症前のリスクや徴候が見逃される可能性
臨床的に見逃される可能性 FH患者の見逃しは多く,特に登録制度がない国では顕著である.FHの子供や青年の大多数は,高コレステロール血症が何十年も続いて初めて症状や徴候が現れるため,未診断である.(Tier 3) 5,12
ユニバーサルスクリーニング(マススクリーニング)が本症のスクリーニングに有効であるとされ, 我が国においても県単位での取り組みが開始されている. 43, J5
6. 遺伝学的検査へのアクセス
遺伝学的検査 家族性高コレステロール血症が疑われる場合の遺伝学的検査は保険適用となる.

参考文献
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