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日本版作成協力者:小池佳菜子 相庭 武司 

QT延長症候群Type1,2,3(LQTS)サマリーレポート


結果/介入 重症度 浸透率 有効性 介入の程度
とリスク
アクセス性 スコア
心臓突然死(KCNQ1,KCNH2)/β遮断薬 3 2C 3A 3 A 11CAA
心臓突然死(KCNQ1,KCNH2)/QT延長性薬剤の回避 3 2C 3N 3 A 11CNA
心臓突然死(SCN5A)/β遮断薬 3 2C 2B 3 A 10CBA
心臓突然死(SCN5A)/ QT延長性薬剤の回避 3 2C 3N 3 A 11CNA

状態:QT延長症候群Type1,2,3(LQTS) 遺伝子:KCNQ1, KCNH2, SCN5A
項目 エビデンスに関する説明 参考文献
1.病的アレルを有する人の健康への影響
遺伝性疾患の有病率 先天性QT延長症候群(Long QT Syndrome; LQTS)の有病率は1:2500と推定される. 1,2,3,4,5
臨床像(症候/症状) 先天性QT延長症候群(LQTS)とは心電図上QT間隔の延長とトルサード・デ・ポワント(torsade de pointes; TdP)という多形性心室頻拍を特徴とし、器質的心疾患を伴わない不整脈疾患である.(難聴など)心臓以外の表現型を伴わないLQTSは、かつてはRomano-Ward症候群と呼ばれていたが、現在は遺伝子型で呼ばれ、1型,2型,3型(それぞれLQT1,LQT2,LQT3)が大部分を占めている. TdPは通常前兆なく生じ、自然停止するため一過性の意識消失(失神)発作を来し、これはLQTSで最も一般的な症状である.しかしながらTdPはときに心室細動に移行し、心停止や心臓突然死を来すこともある.不整脈イベントの誘因は遺伝子型によって異なり,LQT1では運動中,LQT2では安静時,感情的ストレスのかかったとき,突然の大きな音刺激,LQT3では安静時,または睡眠中に多い. 1,2,3,4,5,6,7,8
自然歴(重要なサブグループおよび生存/回復) LQTSはすべての人種で認められ、診断される平均年齢は14歳である.心イベントはいずれの年齢においても起こりうるが,通常は思春期前から20代が多い.心イベントはしばしばQT間隔を延長させうる薬剤や,低カリウム血症によって誘発されうる.未治療の場合LQTS関連遺伝子のいずれかに病的バリアントを有する者の最大50%が,1~数回の失神イベントを経験すると推定される.LQTSで死亡した患者のうち,10-15%は死亡が初発徴候であったと推定されている. QTc>500ms,遺伝子型LQT2とLQT3,LQT2の女性,10歳未満の発症,心停止の既往,原因不明の失神を繰り返すものでは、心イベントのリスクが最も高い.無症状のLQTS男性では,心イベントのリスクは小児期が最も高い.成人のLQT2女性でQTc>500msの人は,心停止/心臓突然死のリスクが高く,特に産後9か月以内のリスクが高い.一方適切に診断と治療がなされた患者の予後は通常極めて良好である. 1,2,3,4,9
2. 予防的介入の効果
患者の管理 LQTSと診断された患者に最も大切なことは,心イベントのハイリスクか否かを見極め、適切な治療法を選択することである.以下に示す評価によってリスクを層別化することが推奨される:
・ECGによるQTc間隔
・病歴:失神や心停止の既往
・その他:臨床遺伝医や遺伝カウンセラーのコンサルテーション
5
安静時QTc間隔が470msを超えるLQTS患者では、症状の有無に関係なくβ遮断薬の投与が推奨される。無症状のLQTS患者で安静時QTcが470ms未満の場合でも、β遮断薬による治療を考慮してもよい。β遮断薬は心イベントリスクを、LQT1で95%以上、LQT2で75%以上、LQT3女性で60%以上減少させると推定される。LQT3男性におけるβ遮断薬の有効性に関するデータは限られているが、一部の患者ではβ遮断薬心臓突然死を抑制する可能性がある.一方、無症状かつQTc間隔が正常な成人(男性)LQTS患者では、β遮断薬治療は必ずしも必要不可欠ではない。 2,9,10
LQTS患者9,727人を対象とした10研究(7件のレジストリベースのコホート研究と3件の中断時系列研究(ITS))のメタ解析により、β遮断薬の使用が心イベント(失神、心停止、心臓突然死)をどの程度減らすか検証された。結果は、β遮断薬の使用が、すべての心イベント(ハザード比[HR]=0.49、p<0.001)および重篤な心イベント(心停止または心臓突然死)(HR=0.47、p<0.001)のリスク低下と関連していた。遺伝子型では、LQT1(HR=0.59、p<0.001)とLQT2(HR=0.39、p<0.001)でβ遮断薬の投与により心イベントが減少した。分割時系列研究ITSのデータでは、β遮断薬治療前(870件のイベントが発生)に比べ、β遮断薬服用後には352件と61%の有意なイベント減少がみられた(相対リスク[RR]=0.39、95%CI:0.32~0.46)。心イベントのリスクは、LQT1で71%(RR=0.29、95%CI:0.20~0.41)、LQT2で52%(RR=0.48、95%CI:0.30~0.77)減少した。一方、LQT3では、β遮断薬使用前と使用後の心イベントリスクの低下に有意な差は認められなかった。LQT3におけるβ遮断薬の使用に関する十分なエビデンスがないからといって、LQT3に対しβ遮断薬が禁忌というわけではなく、過去に行われた403人のLQT3患者を対象とした研究では、β遮断薬による治療は女性LQT3に対しては心臓イベントを83%減少させたが(p=0.015)、男性LQT3では有意な減少は認められなかった。 7
植込み型除細動器(Implantable Cardioverter Defibrillator; ICD)の植込みはLQTS患者における心臓突然死を減らす可能性がある.LQT患者へのICD植込みは,いわゆるハイリスク患者(心停止の既往,失神や心室性頻拍の再発またはβ遮断薬無効例や何らかの理由で内服できない例)に推奨される.ある研究では、ハイリスクLQTS患者に対しICD治療群(n=73)と非治療群(n=161)における死亡率は1.3%対16%であったが,統計的な有意差は認められなかった(p=0.07).別な2つのやや小規模な研究でも、平均3年の追跡期間においてICD植込みの有無が総死亡に影響は及ぼさなかった。さらにコホート研究では, ICDの適切治療が37~65%行われているのに対し,不適切治療も11~33%あったことが報告されている. 2,6,9,10
β遮断薬以外の薬物療法はLQTS遺伝子型によって異なる.LQT3ではナトリウムチャンネル遮断薬(ラノラジン,メキシレチン,フレカイニド)はQTcを短縮する可能性があり、不整脈の再発を低下させた症例報告がある. 2,9
LQTS患者において、外科手術、内視鏡手術、出産、歯科治療などの待機的な侵襲的治療での不整脈の発生頻度は低いが、このような治療中には心電図をモニターするとともに,歯科治療中のエピネフリンや外科手術後の制吐薬(オンダンセトロンなど)などのQT延長を増悪させる薬剤は使用しないこと,万一のときに直ちに適切な処置の準備を怠らないよう医療関係者へ注意喚起が必要である. 5
LQT2女性は出産後の心停止/心臓突然死のリスクが高いため,妊娠前にカウンセリングをうけるべきである. 5
サーベイランス 成人におけるサーベイランスの推奨事項はない.
回避すべき事項 どのLQTS遺伝子型でも、スポーツ活動にはある程度の注意が必要である。β遮断薬治療がきちんと行われていれば,運動中のリスクは低いというエビデンスが増えてきている。しかしながらLQT1患者はもとより、運動中に発作を経験したことのある患者では、LQT2やLQT3よりも運動への注意が必要である。このような患者は、一般的にプロのアスリートを目指すことは困難と助言すべきである。 1
QTcが500ms以上に延長したことのあるLQTS患者では心イベントのリスクが高いため、適切な代替薬がない場合を除き、QT延長作用のある薬や低K血症を惹起する可能性のある薬(例:利尿薬)はLQTS患者に使用すべきではない。TdPエピソードは、QT延長作用のある薬への曝露、または利尿薬や消化器疾患によって生じる低カリウム血症によって誘発されることがある。 9,10
LQT1患者216人を対象とした後ろ向き研究では、β遮断薬治療開始前にQT延長作用のある薬の使用した場合、未使用の患者に比べて心停止のリスクを著しく増加させることが明らかになった(53%;95%CI、28~77% vs. 8.5%;95%CI、5~13%;未調整オッズ比、12.0%;95%CI、4.1~35.3;P<0.001)。この研究の対象集団において使用されていたQT延長作用および催不整脈作用の薬剤は,LQTS患者への使用は避けるべき薬剤に含まれていた. 11
LQT1型患者と他のLQT患者で運動誘発性失神の既往がある患者では,水泳やダイビングは一般的に禁忌である.しかし,水泳を続けることを選ぶ患者も多く,そのような場合には,万一に備えてプールサイドでの監督下での除細動器の使用を想定した準備をし,あるいは心臓交感神経切除術が有用かもしれない. 1,2
LQT2型患者と他のLQT患者で音刺激による心イベントの既往のある患者は,特に睡眠中の音刺激(例:夜間の電話,目覚まし時計)の曝露を避ける(アラームや電源をOFFにしておく)べきである. 1,2
LQT患者は下痢,嘔吐,代謝性疾患,またはダイエットを目的とした不適切な食事によって引き起こされる電解質異常(低カリウム血症,低マグネシウム血症,低カルシウム血症)を避けるべき,またそのような場合には直ちに電解質を補正する必要がある. 2
エピネフリンは、致死性不整脈を誘発する可能性が高いため、局所麻酔の補助薬として用いてはならない.また,アトロピンの使用も心拍数に影響を与え、コリン作動性アドレナリン拮抗作用を阻害するため、常に避けるべきである。 8
3. 健康危害が生じる可能性
遺伝形式 常染色体優性遺伝形式
遺伝子変異(病的バリアント)の頻度 LQT1,2,3に関連する病的バリアントの一般頻度は不明である.
LQTSの60-75%は,KCNQ1,KCNH2,SCN5A(SCN5Aではすべて機能獲得型)の病的バリアントが関与していると推定されている. 5
しかし,いくつかのLQTSコホートでは,これら3つの遺伝子が占める割合は90%に達するともいわれている. 12
浸透率 LQTS患者における心電図異常や症状の浸透率は必ずしも高くない.LQTS関連遺伝子の病的バリアントを有する未治療の者でも50%以下の人しか,1回以上のイベントを来すことはないと推測される.全体として,LQT関連の病的バリアントを有する患者の約25%は,安静時EGCではQTcは正常範囲である.遺伝子型が判明しているLQT患者では、LQT1型の36%がQTc時間は正常範囲で、同割合はLQT2(19%)やLQT3(10%)よりも高い。患者や病的バリアント保有者(多くは治療介入がされている)、その血縁者で突然死した人を含むレジストリ研究では,LQT1,2,3型において40歳以前の死亡率は6-8%であったが,0-18歳の死亡率はそれぞれ2%,3%,7%,9-40歳では5%,7%,5%とされている. 5
LQT患者で失神の既往がある人は,その後の心停止につながるリスクが高いとされる.未治療LQTS者の心臓突然死の年間あたり発生率は0.33~0.9%であるが,失神イベントを有する人では年5%と推定されている. 2,13
これまで無症状のLQT関連遺伝子の病的バリアント保有者で40歳までに致死性不整脈の発生する確率は4%と推定されるが,病的バリアントを有さない家族では0.4%である. 1
647人のLQT患者に基づいた報告では,40歳以前の初発心イベント(失神,心停止,心臓突然死)頻度は,LQT1では30%とLQT2(46%),LQT3(42%) と比較して低かった。心停止および心臓突然死に限定しても,その発生率はLQT1型で386人中37人(10%)であり, LQT2型:206人中41人(20%),LQT3型:55人中9人(16%)と比較しても低い. 14
遺伝性不整脈専門クリニックにおいて治療を受けている88例のLQTSの診断確定または疑い例を調査した研究では,29人(33%)の患者が心イベント(SCA, TdP,失神,けいれん)の既往を有していた.長期フォローアップ(中央値4.6年)中にSCDや不整脈性失神を生じた患者は皆無で,死亡率はも520人年で0であった. 12
相対リスク 成人における有用な相対リスクの情報はない.
表現度 同一家系内においても,表現型にかなりの多様性があることが報告されている. 5
4. 介入の方法
介入の方法 LQT患者に対してはβ遮断薬の使用,およびQT延長作用の薬の回避が治療として確立されている.ICDの植え込みは,侵襲的手術とデバイスの長期留置に伴うリスクを考えると,初期治療としては一般的ではないが,必要ならば若年でも適用することもある.ICD使用例では不適切なショックとデバイスの合併症が8~35%で報告されているが,β遮断薬の併用,デバイスの最適なプログラミング,適切なリードの選択により最小限に抑えることが可能である. 7研究462人のLQTS患者を対象としたメタ解析では,13%(2.8%/年[95%CI 2.0-3.6])が不適切なショックを経験し、26%(7%/年[95%CI 4.4-9.7])がICD関連の合併症を経験しており,ICD関連の死亡率は0.6%であった.さらに,ICDの使用は,特にショック経験者において,ショックを受けることへの恐怖による心理的な影響をもたらす危険性がある。β遮断薬治療中はβ受容体が活性化されており,中断によってむしろ高リスク状態が生じる恐れがあるため,一度始めたβ遮断薬は急に中止すべきではない.またβ遮断薬の治療によって悪化しうる症状(喘息,起立性低血圧,うつ病,糖尿病等)にも留意する必要がある。 1,5,6,9,15
5. 推奨されるケアにおいて,発症前のリスクや徴候が見逃される可能性
臨床的に見逃される可能性 失神発作はLQTS患者における不整脈イベントの初発症状であることが多いため,失神の原因としてLQTを早期に診断し、治療介入を行うことが、その後の心停止やSCDを防止することにつながる。 10
6. 遺伝学的検査へのアクセス
遺伝学的検査 保険適応(診断8000点)

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